ひと皿から、少し遠くへ。Recipes, people & good things.
ペンネを明るいトマトソースで和える。

横断比較

ペンネ・リガーテとリシェの違い:溝だけで選ばないショートパスタ

ペンネ・リガーテとペンネ・リシェの形の違いを、商品表示、ソースの濃度、具材の大きさ、焼き上げるかどうかから判断するためのガイドです。

公開 PASTAFONIA編集部
目次
  1. 溝ありと溝なし
  2. ソースとの接し方
  3. トマトとクリームに合わせる
  4. 茹でて和えるコツ

ペンネ・リガーテとペンネ・リシェの違いは、表面に筋があるかどうかだけでは終わりません。袋を開ければ溝の有無は見えますが、実際の献立では、ソースの濃度、具の大きさ、ゆでた後に焼くか、すぐ和えるかで扱いやすさが変わります。日清製粉ウェルナのディ・チェコ公式ラインナップはPenne rigateを「表面に筋」がある形として案内し、ラ・モリサーナのClassicheにもPenne lisceとPenne rigateが別の形として載っています(ディ・チェコLa Molisana)。ここでは、溝がある方が常に優れるという決め方を避け、皿の作り方から選びます。

台の上に並べた、筋のあるペンネと滑らかなペンネの表面を比べる。

溝ありと溝なし

「リガーテ」は筋を意味する名称で、ペンネ・リガーテには表面の線が見えます。「リシェ」は滑らかな表面のペンネを指す名称として売り場で使われます。ただし、同じ呼び名でも太さ、長さ、標準ゆで時間、原料は商品によって異なります。購入時は、名前と写真だけでなく、袋のゆで時間と一人分の量を確認します。

詳しい解説を読む
まず見ることペンネ・リガーテペンネ・リシェ
表面筋が見える比較的なめらかに見える
売り場での確認筋以外に長さ・太さ・標準時間を見る同じく形と標準時間を確認する
調理で見る場所筋の間にソースが固まりすぎないか外側だけが乾いていないか

筋のある形は、濃いソースを受ける役割として紹介されることがあります。一方で、粒の粗いひき肉や大きな野菜が多い料理では、筋の有無より、ペンネの筒の中に具を詰め込まないことの方が仕上げを左右します。形を選んだ後に、具材を同じ大きさに切り、ソースの水分を整える工程が必要です。

パッケージ上の写真で筋が見えにくい商品もあります。迷った時は商品名のRigateかLisceの表記と原材料・ゆで時間を読んでから選びます。名称の表記がない場合に、見た目だけで別の麺と断定しない方が、レシピを組み替えずに済みます。

ペンネへトマトソースを少量ずつ加える。

ソースとの接し方

トマトの水分がまだ多いソース、野菜の煮汁、オイルを使う料理では、ゆでたペンネを入れる前にソースの状態を見ます。鍋底に水分がたまっているなら、ペンネを入れてから煮詰めるのではなく、先に少しだけ濃度を整えます。ショートパスタはロングパスタと違って、フライパンで全体を返す回数が増えやすいためです。

詳しい解説を読む

リガーテを使うなら、最初からソースを全部入れず、三分の二ほどで和えてから様子を見ます。筋の間にソースが残るかを目で確認し、乾きそうなら残りを加えます。リシェを使う場合も、表面が滑らかだからといってソースを多く注ぐ必要はありません。どちらも、鍋を振った時にペンネが軽く動き、底に水だけが残らない状態を目指します。

具材はペンネの口より小さく切ると、食べる時に麺と具を一緒に取りやすくなります。にんにくや唐辛子は大きなまま残さず、香りを移したら取り出すか、食べられる大きさにします。麺型の選択を、具の切り方と独立した話にしないことが、日常のソースでの失敗を減らします。

ペンネをきのこクリームソースで和える。

トマトとクリームに合わせる

肉のラグー、煮詰めたトマト、チーズを使う料理では、ソースが濃くなりすぎてからペンネを入れないようにします。パスタは最後の数分にも水分を必要とします。ゆで汁を一杯取っておき、ソースが鍋肌へ張り付くなら少量を先に加えます。リガーテでもリシェでも、表面の線だけで水分を補えるわけではありません。

詳しい解説を読む

オーブンで焼くなら、袋の標準ゆで時間をそのまま使い切る前に一本確認します。その後にソース、チーズ、加熱が続くからです。ただし「何分短くするか」は商品と焼き時間で変わります。初回は大幅に短縮せず、袋の表示より少し前から味見を始め、焼いた後の状態を次回のために記録します。

焼き料理では、リガーテかリシェかよりも、ソースをペンネの内側まで先に回せているかが重要です。ボウルで和えてから耐熱皿に移すと、上からソースだけをかけるより、焼く間の乾き方を判断しやすくなります。チーズの塩分もあるので、ゆで湯とソースの塩を控えめに始め、焼く前に一口だけ確認します。

ペンネの内外へソースが回るように和える。

茹でて和えるコツ

最初の一袋を選ぶなら、濃いトマトや肉のソース、焼き料理まで使う予定がある時はリガーテを選ぶと、表面の変化を観察しやすくなります。滑らかな見た目を生かしたい料理や、ソースを別に少量ずつ和えたい時はリシェを選ぶこともできます。この選び分けは用途の仮説であり、どちらが味を良くすると保証するものではありません。

詳しい解説を読む

家にある一袋で作る時は、形を理由にレシピを諦める必要はありません。リガーテをリシェとして使う、またはその逆の場合でも、ソースを一度に入れず、ペンネの中と外に回る量を見ながら足せば調整できます。変えるべきなのは塩を多くすることではなく、具材の大きさ、ソースの濃度、仕上げに残す茹で汁です。

次回の買い物では、同じブランドのリガーテとリシェを一度に優劣比較するより、まず一つを同じ献立で二回使います。ゆで時間、ソースの残り方、焼いた後の乾き方をメモし、別の形を選ぶ理由を作ります。見た目の溝だけでなく、調理の順序まで合わせて選ぶと、ショートパスタを使い分けやすくなります。

ペンネをゆでる時は、筒の内側まで湯が通ることを意識して、最初の1分は鍋底から大きく混ぜます。表面の筋の有無より、麺同士がくっついたまま始まる方が、後でソースが一部に寄る原因になります。袋の表示時間の2分前に一本を切るか食べ、中心が硬過ぎないかを確認します。焼き料理なら、耐熱皿へ移す後の時間も残します。

リガーテで濃いソースを作る時も、筋に肉やチーズを詰めるようにソースを減らし過ぎません。リシェでさらりとしたソースを作る時も、滑らかだから油を多くしません。どちらもボウルかフライパンで全体を一度和え、筒の中と外に同じようにソースが回ってから盛ります。形の違いを、ソースの量の極端さで補わないことが大切です。

次の買い物では、同じメーカーの二種類を同時に買うより、料理の予定で選びます。今週はラグーと焼き料理ならリガーテ、オイルやさらりとした野菜ソースならリシェ、と候補を決めます。袋の時間と具材の大きさをメモすれば、溝だけに頼らない選び分けになります。

出典

  1. 日清製粉ウェルナ業務用:DE CECCO ラインナップ2
  2. La Molisana:Le Classiche

乾麺ペンネショートパスタトマトソースグラタン

隣の蘊蓄