Vincenzo’s Plateはカルボナーラもカチョ・エ・ペペも、卵とチーズを合わせる工程は直火にかけない。茹で鍋の上に鍋やフライパンを置き、立ち上る蒸気だけで卵とチーズを固める。チャンネルの主はイタリア出身でシドニー在住のVincenzo Prosperi氏(登録者約165万人・2026-09-05時点)。
カルボナーラではクリーム不使用を本場基準として強調し、カチョ・エ・ペペの2026年版では塩を丸ごと省いている。編集部の見立てでは、海外在住のイタリア人という立ち位置が「本場対家庭」の分岐点を語る動機になっている。
- 濃い卵液卵黄と全卵へペコリーノを少しずつ加える
- 豚脂を麺へ太いスパゲッティにグアンチャーレの脂を絡める
- 鍋上で和える茹で湯の蒸気だけで卵液へ穏やかに熱を入れる
卵液を直火から離し、鍋の蒸気を間接熱として使う。
カルボナーラは卵液を直火にかけず、蒸気だけで固める
Spaghetti alla Carbonara Recipeによると、麺は太めの丸スパゲッティ300g(本人の一番の好みはスパゲットーニ・クアドラート。ブカティーニのような太いスパゲッティでも可)を使います。生パスタ自体はむしろ勧めており、卵入りの生パスタだけを「重く消化しにくい」として、あまり勧めていません。卵黄3個と全卵1個に黒胡椒を混ぜ、ペコリーノ90gを少しずつ加えて濃いクリーム状にします。
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分岐点はソースの温め方です。卵とペコリーノを合わせたソースを、グアンチャーレの脂を絡めたパスタと、茹で湯の入った鍋の真上にフライパンを置いた状態で和えます。公式レシピで「ローマ滞在中に見つけた技法」と説明しており、直火にかけず蒸気の間接熱だけで卵に火を入れる点が最大の特徴です。仕上げについては、公式レシピがパスタ100gあたりペコリーノ最低30gという比率ルールを示し、これを下回らないよう念を押しています。仕上げには挽きたて黒胡椒をたっぷり振ると公式レシピに書かれています。
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余った卵白3個分をアマレッティに使う提案までセットで紹介しており、卵を無駄にしない発想も本人の主張の一部です。
- 茹で塩を抜くペコリーノの塩気だけで全体を組み立てる
- 少ない湯茹で汁のデンプンを濃くしてソースを支える
- 蒸気で乳化火を外した片手鍋でチーズペーストを和える
2026年版は塩を引き、濃い茹で汁と蒸気でチーズをまとめる。
2026年版のカチョ・エ・ペペは塩を使わない
Cacio e Pepe Pastaは、旧レシピと2026年版を併載している点が特徴です。旧レシピは岩塩大さじ1でしたが、2026年版は無塩に変え、ペコリーノの塩気に任せる設計に改訂しています。湯量も少なめにして、茹で汁のデンプン濃度を上げる狙いだと説明しています。ここは「フライパンで少ない湯で茹でてデンプンを濃縮する」という考え方で、Serious EatsのJ. Kenji López-Altがフライパン茹でで示した結論と近いと見られます(詳しくはカチョ・エ・ペペのシェフ別比較記事)。
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作り方は、片手鍋で黒胡椒を約2分ローストしてから火を止め、別のボウルでペコリーノ125gと黒胡椒に茹で汁を少しずつ加えて濃いペースト状にします。パスタを片手鍋で茹で汁とともに加熱したあと、茹で汁の入った鍋の上に片手鍋を載せて蒸気で温めながらペコリーノクリームを加えてトスします。カルボナーラと同じく、直火から外して蒸気で仕上げる乳化がここでも一貫しています。
同記事では「2025年に発表されたカチョ・エ・ペペの物理研究で、茹で汁のデンプン濃度が高いほどソースが安定すると確認された」という趣旨の記述があり、根拠として引用しています(未確認)。なお同一ページ内には150g(Tips節)と125g(2026年版レシピカード)の2つが残っていますが、同ページのFAQが「2026年版で250gのパスタに125gのペコリーノへ更新した」と明記しているため、最新は125gです。Tips節の150gは旧記述の残りと見られます。
- 乾麺ブランド複数メーカーをイタリアの視点で順位付けする
- チーズの呼称パルミジャーノと一般的なパルメザンを分ける
- 鍋の条件蒸気加熱では、下の鍋に載る口径も必要になる
材料の銘柄だけでなく、間接加熱を成立させる器具寸法まで一組で見る。
銘柄選びにも「本場基準」を持ち込む
Vincenzo’s Plateは、Ranking Italian Pasta Brandsという独自ランキング記事も出しており、De Cecco・Barilla・Garofalo・Rummo・Voiello・Di Martino・La Molisanaといったブランドを本場の視点で比較しています。パルミジャーノについても、Decoding Parmigiano Reggiano and Parmesan Cheeseや目隠しパルミジャーノ食べ比べで扱っており、材料選びまで「本場の作法」で説明しようとする姿勢が一貫しています。使用する器具については、公式レシピの器具欄でカルボナーラがアルミのフライパン(Aluminum pan)、カチョ・エ・ペペが大鍋とアルミの片手鍋(Aluminum saucepan)と明記されています。編集部の見立てでは、蒸気で間接加熱する以上、鍋の口径に載る大きさであることも条件になります。
Vincenzo’s Plateが取り上げている道具・食材はこちらにまとめています。
- カルボナーラ蒸気で卵をゆっくり濃くし、凝固を避ける
- カチョ・エ・ペペ鍋上の蒸気でチーズを穏やかに溶かし、ダマを避ける
- 最新版の量残る旧記述でなく、2026年版125gを採る
二皿とも鍋上の蒸気を使い、卵とチーズへ直火を当てない。
まとめ:直火を避ける、という一貫性
Vincenzo’s Plateの流派は、カルボナーラもカチョ・エ・ペペも「鍋の上に別鍋やフライパンを置いて蒸気で和える」間接加熱の乳化に一貫性があり、直火にかけて卵やチーズを固めてしまう失敗を避ける設計です。一方でカチョ・エ・ペペのページにはTips節に旧記述の150gが残っているため、ペコリーノ量は2026年版の125gを採るのが確実です。カルボナーラの比較ページやカルボナーラのシェフ別比較記事で、他の流派との違いも合わせて確認してみてください。