ひと皿から、少し遠くへ。Recipes, people & good things.
スパゲッティー・カルボナーラ

ローマ・ラツィオ · No.01 / 103

スパゲッティー・カルボナーラ

Carbonara, 9 ways

卵・チーズ・豚の脂・黒胡椒だけでクリームを作る。分岐点は「卵の温度をどこで作るか」で、直火・湯煎・余熱の3流派に割れる。

このパスタを動画で作る

作り手の公式動画で、手順や仕上がりを見てみよう。

リュウジ40年のカルボナーラ人生で間違いなく一番のが出来ました。YouTubeで見る ↗

リュウジ今までのカルボナーラは忘れてください。【ベーコン不使用傑作カルボナーラ】YouTubeで見る ↗

ファビオシェフが探求する【カルボナーラの世界】3種類の徹底比較!全パスタ好きに捧げるYouTubeで見る ↗

ファビオシェフが即興で作る【賄いカルボナーラ】とろっと濃厚の絶品パスタ!YouTubeで見る ↗

ファビオ僕が1番愛したワンパンパスタ【カルボナーラ】フライパン1つが最適でしたYouTubeで見る ↗

ファビオ【検証】材料同じ|カルボナーラが失敗する理由。押さえておきたい【シェフの技!】YouTubeで見る ↗

小倉知巳ミシュラン1つ星イタリアン店の「スパゲティ・カルボナーラ」【#イタリアンプロ養成講座 vol.8】YouTubeで見る ↗

George ジョージ吉田イタリア人に怒られる覚悟。でも日本の夏は、カルボナーラをこう作るYouTubeで見る ↗

作り手のレシピから選ぶ

各カードは元動画またはレシピ記事へつながります。流派をそのままビルダーに入れることもできます

全卵1個+粉チーズ30g、弱火の直火で絶えず混ぜる

  • 卵は必ずLサイズ、と分量指定が細かい(家庭での再現性優先)
  • 具材を炒めた後にフライパンを冷ましてから卵液を入れる二段構え
  • 同じ人物に『至高』『最高傑作』(チェダー40g・味の素)『虚無ボナーラ』(ピザ用チーズ・コンソメ)の3系統があり、これは伝統寄りの『至高』
元のレシピを見る この流派を入れる
本人の発言
  • 卵は必ずLサイズを使用する 出典
  • 黒コショウはホールを使用することで香り良く仕上がる。食べる直前に砕くとより良い 出典

参照: [1] [2]

卵黄3個、ボウル湯煎+ハンドミキサーで65℃

  • 「熱湯を入れても卵は固まりません」と、湯煎とハンドミキサーで温度を管理する立場(出典が言うのは「失敗しにくい」まで)
  • ローマの名店シェフ(ルチアーノ・モノシリオ)の技法を器具ベースで再現する路線
  • 出典は第三者の書き起こしサイト(howtocook.jp)なので、動画本編との照合は未了
元のレシピを見る この流派を入れる
本人の発言
  • ボウルで湯煎しながら作ることで、失敗しにくく本場の味を堪能できる 出典
  • 熱湯を入れても卵は固まりません 出典

参照: [1]

卵黄1個+同量のパルミジャーノ、火を止めて和える

  • パルミジャーノを『卵黄と同量』にする明快な比率指定
  • 生クリームをごく少量使う点が、海外の『生クリーム不使用』原理主義と異なる
  • 著書『一つ星イタリアンのミニマル最高パスタ』に『5大要素・サブ要素・香り要素』の章がある(中身は未確認)
元のレシピを見る この流派を入れる
本人の発言
  • そら豆は鮮度のいいものを使用すると良い 出典

参照: [1] [2] [3]

卵黄2〜3個、麺をボウルの卵液に移して余熱で

  • 卵液に冷ましたゆで汁を混ぜて先に伸ばす、というダマ回避策を著書とインタビューで明言
  • パンチェッタかベーコン、パルミジャーノか粉チーズのどちらでも可という家庭再現の許容度
  • 店名『Ponte Carbo』は炭火料理由来で、カルボナーラ由来ではない(ヒトサラの紹介文による。本人は同じ記事で愛犬にカルボと名付けるほどカルボナーラが好きだと語っている)
元のレシピを見る この流派を入れる
本人の発言
  • 本で紹介しているレシピでは、卵液に冷ましたゆで汁を混ぜ合わせておきます。カルボナーラは、火が入りすぎて卵がボロボロになって失敗する方が多いので、失敗回避のために先に卵を伸ばしておくと、失敗知らずで本格カルボナーラが作れますよ 出典
  • 粉チーズと卵を事前に水で伸ばしてソースをつくることでダマになりにくくなる 出典

参照: [1] [2] [3]

レシピ記事が出典(動画なし)

全卵2個を泡立てて空気を入れ、火のオン・オフで調節

  • 全卵を泡立てて空気を含ませ、生クリームなしでクリーミーさを出す独自路線
  • 『火から下ろしたり、火にかけたり』という明示的なオン・オフ加熱の指示
  • 湯量・塩1%・針状の芯、と茹での基本を全体備考で言語化
元のレシピを見る この流派を入れる
本人の発言
  • 少し泡立つくらいによく混ぜて空気を入れておくと、ふんわりクリーミーに仕上がる 出典
  • 途中、火から下ろしたり、火にかけたりして卵の固まり具合を調節するとよい 出典

参照: [1] [2]

レシピ記事が出典(動画なし)

全卵2+卵黄2、『トロッとする一歩手前』で火を止める

  • 『失敗するのは火加減』と原因を一点に絞り、盛り付けまでの時間を余熱として計算に入れる
  • 全卵2+卵黄2という混合構成(1人分=全卵1+卵黄1)
  • 別著書では白身を残さない『全卵カルボナーラ』も公表している
元のレシピを見る この流派を入れる
本人の発言
  • トロッとした状態の一歩手前で火を止めると、器に盛る間に余熱で火が入り、ちょうどよい状態に仕上がる 出典
  • みなさんがカルボナーラを失敗するのは火加減です。火にかけたり、火からおろしたりして、フライパンの温度(余熱)を冷ましながら、卵液を火に入れていくのがコツ 出典

参照: [1] [2] [3]

卵黄3+全卵1、鍋の真上にフライパンを置いて蒸気で和える

  • 『パスタ100gあたりペコリーノ最低30g、少なくしてはいけない』という比率ルール
  • 余る卵白3個分をアマレッティに使う提案までセット
  • 自らを『カルボナーラ革命の仕掛け人』と位置づける本場派のブランディング
元のレシピを見る この流派を入れる
本人の発言
  • For every 100 grams of pasta in this recipe, you must use at least 30 grams of grated pecorino romano. 出典
  • I discovered an incredible cooking technique while traveling in Rome: to cook with steam heat! 出典

参照: [1]

レシピ記事が出典(動画なし)

卵黄4個分、熱い麺をボウルへ移して麺の熱だけで

  • 茹で湯の塩を通常の半分に減らすという、他の多くのシェフと逆方向の調整
  • 『熱いパスタが卵を低温殺菌する』という伝統的な考え方を紹介しつつ湯煎の代替も併記
  • 原理主義(クリームやグリーンピース入りは本物ではない)と歴史相対主義を同居させている
元のレシピを見る この流派を入れる
本人の発言
  • Old Italian wisdom maintains that the hot pasta pasteurizes the eggs and renders them safe to eat. 出典
  • Add a light amount of salt to the water, considering that the guanciale and pecorino cheese already contain a significant amount of salt. 出典

参照: [1]

レシピ記事が出典(動画なし)

全卵2+卵黄6、二重鍋(ボウルを茹で湯に載せる)でfoolproof

  • ペコリーノ単体は主張が強すぎるとして、パルミジャーノと50:50で割る理由を明文化
  • 『鍋に載せても底が湯に触れない金属ボウル』と器具制約を再現性の前提に置く
  • 著者はDaniel Gritzer。J. Kenji López-Altの同テーマ動画は別物
元のレシピを見る この流派を入れる
本人の発言
  • This foolproof recipe for silky, guanciale- and cheese-sauced spaghetti carbonara uses a double boiler to prevent egg yolks from curdling. 出典
  • Choosing a 50/50 mix of Pecorino Romano and Parmigiano-Reggiano delivers that essential Roman flavor without making the pasta taste excessively salty or sharp. 出典

参照: [1] [2]

10軸で横断比較

数値は各動画・レシピ記事の表現をそのまま転記

AXIS リュウジ ファビオ 小倉知巳 Chef Ropia(小林諭史) 日髙良実 TO 落合務 Vincenzo's Plate Pasta Grammar Serious Eats(Daniel Gritzer)
麺・分量・茹で 1.7〜2mm 100g・表記−1分2.2mm 70g1.9mm 60g・10分100g・表記−30秒(店は1.6mmブロンズ)1.6mm 160g/2人・表記−1〜2分1.4mm 140g/2人・表記−1分太めスパゲッティ300g・13分リガトーニ/スパゲッティ340gスパゲッティ450g/4人
茹で湯の塩 湯の1%湯の1.5%湯の1.5%水の2%程度湯の1%1.5%(3Lに大さじ2.5)岩塩大さじ1/2(%は不明)通常の約半量控えめ(%指定なし)
湯量 記載なし記載なし記載なし記載なし麺の10倍以上3L/2人分大鍋(量は不明)大鍋(量は不明)ボウルを載せられる鍋
豚(脂の出し方) ベーコン40g(細切り)+ニンニク・鷹の爪グアンチャーレ45g・大きめ角切り・カリカリグァンチャーレ薄切り・並べて焼くパンチェッタ30g+オリーブ油20g・冷たい状態から弱火薄切りベーコン60g・油なしでカリカリベーコン80g・じっくりカリカリ→水でうまみを溶かすグアンチャーレ200g薄切り・中弱火グアンチャーレ125g・1.3cm角・中火4〜6分グアンチャーレ85g角切り+オリーブ油・中火7分
卵の構成 全卵1個(Lサイズ)卵黄3個卵黄1個卵黄2〜3個全卵2個(泡立てる)全卵2+卵黄2(2人分)卵黄3+全卵1卵黄4個分(軽くしたければ卵白1個分)全卵2+卵黄6(4人分)
チーズ 粉チーズ30gグラナパダーノ10g+ペコリーノ5g(+仕上げ)パルミジャーノ(卵黄と同量)パルミジャーノ30g(粉チーズ可)パルメザン大さじ2〜3粉チーズ25g/パルミジャーノ30gペコリーノ90g(100gあたり最低30g)ペコリーノ55g+仕上げペコリーノ25g+パルミジャーノ25g(50:50)
乳化の方式 直火・弱火で常時撹拌ボウル湯煎+ハンドミキサー火を止めてフライパンで和える麺をボウルの卵液に移して和える直火・弱火直火・中火でゴムべら鍋の真上にフライパンを置く蒸気加熱ボウルで麺の熱だけ二重鍋(金属ボウルを茹で湯に載せる)
火加減・温度 具材を炒めた後いったん冷ます→弱火固定湯煎で約65℃卵液は直火にかけない卵液は火から外して余熱火から下ろす/かけるを繰り返す火にかける/外すを繰り返し、一歩手前で止める間接熱・直火にかけない火を使わない(不安なら湯煎)間接熱・湯煎
仕上げ オリーブ油小さじ2・黒コショウペコリーノ・黒胡椒黒胡椒(そら豆入り)チーズ・黒胡椒黒こしょう余熱で仕上げ、ベーコンを上にペコリーノ・グアンチャーレ・黒胡椒黒胡椒・ペコリーノチーズ・黒胡椒・オリーブ油
所要時間 約15分約20分約20分約20分約10分約20分約25分約20分約30分
出典の確認 出典確認済一部未確認一部未確認出典確認済一部未確認一部未確認出典確認済一部未確認一部未確認
リュウジ 全卵1個+粉チーズ30g、弱火の直火で絶えず混ぜる
麺・分量・茹で
1.7〜2mm 100g・表記−1分
茹で湯の塩
湯の1%
湯量
記載なし
豚(脂の出し方)
ベーコン40g(細切り)+ニンニク・鷹の爪
卵の構成
全卵1個(Lサイズ)
チーズ
粉チーズ30g
乳化の方式
直火・弱火で常時撹拌
火加減・温度
具材を炒めた後いったん冷ます→弱火固定
仕上げ
オリーブ油小さじ2・黒コショウ
所要時間
約15分
出典
出典確認済
ファビオ 卵黄3個、ボウル湯煎+ハンドミキサーで65℃
麺・分量・茹で
2.2mm 70g
茹で湯の塩
湯の1.5%
湯量
記載なし
豚(脂の出し方)
グアンチャーレ45g・大きめ角切り・カリカリ
卵の構成
卵黄3個
チーズ
グラナパダーノ10g+ペコリーノ5g(+仕上げ)
乳化の方式
ボウル湯煎+ハンドミキサー
火加減・温度
湯煎で約65℃
仕上げ
ペコリーノ・黒胡椒
所要時間
約20分
出典
一部未確認
小倉知巳 卵黄1個+同量のパルミジャーノ、火を止めて和える
麺・分量・茹で
1.9mm 60g・10分
茹で湯の塩
湯の1.5%
湯量
記載なし
豚(脂の出し方)
グァンチャーレ薄切り・並べて焼く
卵の構成
卵黄1個
チーズ
パルミジャーノ(卵黄と同量)
乳化の方式
火を止めてフライパンで和える
火加減・温度
卵液は直火にかけない
仕上げ
黒胡椒(そら豆入り)
所要時間
約20分
出典
一部未確認
Chef Ropia(小林諭史) 卵黄2〜3個、麺をボウルの卵液に移して余熱で
麺・分量・茹で
100g・表記−30秒(店は1.6mmブロンズ)
茹で湯の塩
水の2%程度
湯量
記載なし
豚(脂の出し方)
パンチェッタ30g+オリーブ油20g・冷たい状態から弱火
卵の構成
卵黄2〜3個
チーズ
パルミジャーノ30g(粉チーズ可)
乳化の方式
麺をボウルの卵液に移して和える
火加減・温度
卵液は火から外して余熱
仕上げ
チーズ・黒胡椒
所要時間
約20分
出典
出典確認済
日髙良実 全卵2個を泡立てて空気を入れ、火のオン・オフで調節
麺・分量・茹で
1.6mm 160g/2人・表記−1〜2分
茹で湯の塩
湯の1%
湯量
麺の10倍以上
豚(脂の出し方)
薄切りベーコン60g・油なしでカリカリ
卵の構成
全卵2個(泡立てる)
チーズ
パルメザン大さじ2〜3
乳化の方式
直火・弱火
火加減・温度
火から下ろす/かけるを繰り返す
仕上げ
黒こしょう
所要時間
約10分
出典
一部未確認
TO 落合務 全卵2+卵黄2、『トロッとする一歩手前』で火を止める
麺・分量・茹で
1.4mm 140g/2人・表記−1分
茹で湯の塩
1.5%(3Lに大さじ2.5)
湯量
3L/2人分
豚(脂の出し方)
ベーコン80g・じっくりカリカリ→水でうまみを溶かす
卵の構成
全卵2+卵黄2(2人分)
チーズ
粉チーズ25g/パルミジャーノ30g
乳化の方式
直火・中火でゴムべら
火加減・温度
火にかける/外すを繰り返し、一歩手前で止める
仕上げ
余熱で仕上げ、ベーコンを上に
所要時間
約20分
出典
一部未確認
Vincenzo's Plate 卵黄3+全卵1、鍋の真上にフライパンを置いて蒸気で和える
麺・分量・茹で
太めスパゲッティ300g・13分
茹で湯の塩
岩塩大さじ1/2(%は不明)
湯量
大鍋(量は不明)
豚(脂の出し方)
グアンチャーレ200g薄切り・中弱火
卵の構成
卵黄3+全卵1
チーズ
ペコリーノ90g(100gあたり最低30g)
乳化の方式
鍋の真上にフライパンを置く蒸気加熱
火加減・温度
間接熱・直火にかけない
仕上げ
ペコリーノ・グアンチャーレ・黒胡椒
所要時間
約25分
出典
出典確認済
Pasta Grammar 卵黄4個分、熱い麺をボウルへ移して麺の熱だけで
麺・分量・茹で
リガトーニ/スパゲッティ340g
茹で湯の塩
通常の約半量
湯量
大鍋(量は不明)
豚(脂の出し方)
グアンチャーレ125g・1.3cm角・中火4〜6分
卵の構成
卵黄4個分(軽くしたければ卵白1個分)
チーズ
ペコリーノ55g+仕上げ
乳化の方式
ボウルで麺の熱だけ
火加減・温度
火を使わない(不安なら湯煎)
仕上げ
黒胡椒・ペコリーノ
所要時間
約20分
出典
一部未確認
Serious Eats(Daniel Gritzer) 全卵2+卵黄6、二重鍋(ボウルを茹で湯に載せる)でfoolproof
麺・分量・茹で
スパゲッティ450g/4人
茹で湯の塩
控えめ(%指定なし)
湯量
ボウルを載せられる鍋
豚(脂の出し方)
グアンチャーレ85g角切り+オリーブ油・中火7分
卵の構成
全卵2+卵黄6(4人分)
チーズ
ペコリーノ25g+パルミジャーノ25g(50:50)
乳化の方式
二重鍋(金属ボウルを茹で湯に載せる)
火加減・温度
間接熱・湯煎
仕上げ
チーズ・黒胡椒・オリーブ油
所要時間
約30分
出典
一部未確認

工程を組み替えてみる(任意)

URLに選択が残るので、そのまま共有できます

1 麺と茹で 麺の銘柄・太さ・塩分・湯量・茹で時間
2 ベース 油脂・主素材の扱い(脂を出す・香りを出す)
3 ソースと乳化 和える場所・火加減・茹で汁の量
4 仕上げ チーズ・胡椒・追い油・盛り付け

流派マップ:どこで温度を作るか

スパゲッティー・カルボナーラの分岐点は乳化と加熱の方式

直火で和える

フライパンを火にかけたまま手で温度を作る。速いが、手の感覚が要る。

間接熱で温度管理

湯煎・蒸気・二重鍋・ハンドミキサー。再現性が高い代わりに一手間。

火を止めて余熱で

火を切ってから、あるいはボウルで麺の熱だけで乳化させる。失敗しにくい。

茹で湯の塩分6流派の実値。同じ値は縦に重ねています
0.9%1.2%1.5%1.8%2.1%リュウジ: 湯の1%R日髙良実: 湯の1%YHファビオ: 湯の1.5%F小倉知巳: 湯の1.5%TO落合務: 1.5%(3Lに大さじ2.5)TOChef Ropia(小林諭史): 水の2%程度CR
所要時間9流派の実値。同じ値は縦に重ねています
7.6分13.8分20分26.2分32.4分日髙良実: 約10分YHリュウジ: 約15分Rファビオ: 約20分F小倉知巳: 約20分TOChef Ropia(小林諭史): 約20分CR落合務: 約20分TOPasta Grammar: 約20分ESVincenzo's Plate: 約25分VPSerious Eats(Daniel Gritzer): 約30分SE
麺の太さ5流派の実値。同じ値は縦に重ねています
1.3mm1.6mm1.8mm2.0mm2.3mm落合務: 1.4mm 140g/2人・表記−1分TOChef Ropia(小林諭史): 100g・表記−30秒(店は1.6mmブロンズ)CR日髙良実: 1.6mm 160g/2人・表記−1〜2分YH小倉知巳: 1.9mm 60g・10分TOファビオ: 2.2mm 70gF

この皿で使う道具と食材

調理に使う道具と、この皿に合う食材の購入候補です。

スパゲッティー・カルボナーラの蘊蓄

食材

モッツァレラは0mg、48ヶ月のパルミジャーノは2220mg

ペコリーノ・ロマーノDOPは羊乳100%でおろし用は最短8ヶ月、パルミジャーノ・レッジャーノDOPは牛の生乳で最短12ヶ月。産地も熟成も法律で決まっているのに、日本の棚に並ぶ「パルメザンチーズ」にはその縛りがない。乳の種類・熟成の長さ・粒の細かさという3つの軸から、サイト内の全レシピを貫くチーズの使い分けを追う。

シェフの流派

「厳密に測らなくていい」Kenjiと、グラム単位のSerious Eats

Kenji López-Altは動画で「分量は厳密に測らなくていい」と言い切る。一方、現行のSerious Eatsのカルボナーラ記事はDaniel Gritzerの執筆で、卵の個数から茹で汁の量までグラム・ミリリットル単位で指定し、ボウルも「底が湯に触れない大きさ」と条件を書き込む。カチョエペペはフライパンに少ない湯、カルボナーラは二重鍋。同じ科学検証派でも人と媒体で精度が変わる理由を見る。

シェフの流派

塩を半分に減らし、鍋の火を使わずに乳化させる夫婦

Pasta Grammarのカルボナーラは、茹で塩を通常の半分に抑え、鍋の火を使わず麺の熱だけで卵を乳化させる。カチョ・エ・ペペは火を止めて3分待ってからチーズを少量ずつ加える。カラブリア出身の妻と米国人の夫が、郷土料理への敬意と伝統への原理主義を同時に語る。

食材

乾燥は8〜10日から2〜3時間になった:デュラム小麦とブロンズダイスと、乾麺の100年

イタリアの法律は「pasta di semola di grano duro」の名乗りを、デュラム小麦のセモリナと水だけに限る。グラニャーノIGPは乾燥を40〜85°C・4〜60時間で縛る。日本のJASは7,840kPa以上で押し出せと書く。番手・ダイス・乾燥温度という3つの変数が、皿の上でソースが絡むかどうかを決めている。

食材

日本の規格に「エキストラバージン」という等級は存在しない

IOCは遊離酸度0.8%以下と官能パネルでエキストラバージンを定義する。一方、日本のJAS 0523:2024にあるのは「オリーブ油」と「精製オリーブ油」の2区分だけだ。発煙点をめぐる誤解、喉を刺すオレオカンタール、品種が決める辛味の幅、そして乳化。本稿で比較する既存30皿のうち22皿に入っている油を、規格・科学・レシピの三方向から追う。

食材

ペコリーノは塊で買う:使う直前におろす理由

ペコリーノ・ロマーノDOPは香りの揮発を避けるため塊で買うのが基本、というのが編集部の見立てだ。アマトリチャーナで確認できた中で最も多い麺100gあたり20gという使用量や、保存とDOP表示の見分け方までまとめた。

横断比較

おろしチーズは17gから50g:ローマ3皿を貫く3つの軸

カチョエペペのおろしチーズは麺100gあたり17gから50gまで、流派で3倍近く違う(ファビオ版はこれとは別にクリームチーズ50gを加えるため総量では最多)。カルボナーラ・アマトリチャーナと材料は別物でも、チーズの量・豚の脂・乳化の起点という同じ3軸で分岐しているだけだ。

道具

約65℃で止める:スケールと温度計の話

麺を目分量で計ると1人前あたり数g〜十数gぶれる(編集部の目安)。卵液は約65℃(ファビオの指定値)を超えて上げすぎると分離してスクランブルエッグに近づく。この2つの数値を家庭で再現するための、スケールと温度計の選び方。

道具

茹で汁を運ぶか、運ばないか:トングとパスタサーバー

麺を鍋からフライパンへ移す道具は2択。茹で汁をどれだけ連れてくるかで仕上がりが変わる、というのは編集部の見立てで、出典で検証された関係ではない。リュウジのように茹で汁を大さじ2と別に計量する流派では、道具の違いは小さいと考えられる。