ヴェネト
アンチョビと玉ねぎのパスタ
Bigoli in salsa, 1 way
玉ねぎとアンチョビ(または塩漬けイワシ)だけで作る、ヴェネト伝統のトマト不使用パスタ。肉を断つ「質素な日(giorni di magro)」の一皿として、ヴェネツィアのユダヤ人街で生まれたという伝承がある。麺のビゴリは全粒粉などを bigolaro(押し出し器)で押し出した太めの長パスタ。
小倉知巳の公式動画
代表動画と、材料や麺が異なる公式アレンジです。作り方は元動画で確認してください。
作り手のレシピから選ぶ
各カードは元動画またはレシピ記事へつながります。流派をそのままビルダーに入れることもできます
生地から自家製、白ワイン不使用で茹で汁だけを添えて仕上げる正統派
- 麺のビゴリ自体を00粉400g+卵4個から手打ちし、専用の押し出し機(原典が「bigolaro」と呼ぶ torchio)で成形する手順まで原典に含まれている
- 白ワインを一切使わない。材料表にワインは無く、ソースは玉ねぎとアンチョビをパスタの茹で汁だけで伸ばす
- 玉ねぎを「色づかせず、透明になるまで」と明確に指定し、焦がさないことを強調している
本人の発言
- Versate in un tegame largo l'olio, aggiungete le cipolle e fatele appassire a fuoco basso senza farle colorire, aggiungendo eventualmente poca acqua calda se dovessero asciugarsi eccessivamente. 出典
- Aggiungete a questo punto le acciughe e lasciatele sciogliere lentamente e completamente aggiungendo al caso dell'acqua della cottura della pasta, dopodiché pepate a piacere la salsa che state cuocendo. 出典
- Farina 00 400 g, Uova medie 4, Acciughe (alici) filetti sott'olio 8, Olio extravergine d'oliva 45 g, Cipolle bianche 300 g, Sale fino q.b. 出典
参照: [1]
10軸で横断比較
数値は各動画・レシピ記事の表現をそのまま転記
この皿は、いまのところ流派が1つしか集まっていません。比べる相手がいないので、これは比較ではなく1つの記録です。同じ皿を扱う作り手が見つかり次第、ここに並びます。
| AXIS | GialloZafferano |
|---|---|
| 麺・分量・茹で | 00粉400g+卵4個の自家製生地を専用機で押し出した生ビゴリ(4人分) |
| 茹で湯の塩 | 茹で湯に塩(分量は原典に記載がなく確認できていない) |
| 玉ねぎの扱い | 白玉ねぎ300gを極薄切りにし、色づけず弱火でしんなり透明になるまで炒める |
| アンチョビ/イワシの扱い | アンチョビ(またはイワシ)のフィレ8枚を刻んで玉ねぎに加え、ゆっくり溶かす。オイル漬けか塩漬けかは原典内で材料表と手順文が食い違い確認できていない |
| 油脂 | エキストラバージンオリーブオイル45g |
| 白ワイン・水の追加 | 使用しない |
| 和える方法 | フライパンの中で茹で汁を足しながらソースと麺を和える(乳化の明示的工程はない) |
| 胡椒 | 好みで胡椒をふる(黒か白かの指定なし) |
| 仕上げ | 熱いソースに麺を戻し入れて手早く絡め、すぐに供する |
| 所要時間 | 準備15分+調理35分=計50分 |
| 出典の確認 | 一部未確認 |
GialloZafferano 生地から自家製、白ワイン不使用で茹で汁だけを添えて仕上げる正統派
- 麺・分量・茹で
- 00粉400g+卵4個の自家製生地を専用機で押し出した生ビゴリ(4人分)
- 茹で湯の塩
- 茹で湯に塩(分量は原典に記載がなく確認できていない)
- 玉ねぎの扱い
- 白玉ねぎ300gを極薄切りにし、色づけず弱火でしんなり透明になるまで炒める
- アンチョビ/イワシの扱い
- アンチョビ(またはイワシ)のフィレ8枚を刻んで玉ねぎに加え、ゆっくり溶かす。オイル漬けか塩漬けかは原典内で材料表と手順文が食い違い確認できていない
- 油脂
- エキストラバージンオリーブオイル45g
- 白ワイン・水の追加
- 使用しない
- 和える方法
- フライパンの中で茹で汁を足しながらソースと麺を和える(乳化の明示的工程はない)
- 胡椒
- 好みで胡椒をふる(黒か白かの指定なし)
- 仕上げ
- 熱いソースに麺を戻し入れて手早く絡め、すぐに供する
- 所要時間
- 準備15分+調理35分=計50分
- 出典
- 一部未確認
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流派マップ:どこで温度を作るか
アンチョビと玉ねぎのパスタの分岐点は乳化と加熱の方式
直火で和える
フライパンを火にかけたまま手で温度を作る。速いが、手の感覚が要る。
- 該当する流派なし
間接熱で温度管理
湯煎・蒸気・二重鍋・ハンドミキサー。再現性が高い代わりに一手間。
- 該当する流派なし
火を止めて余熱で
火を切ってから、あるいはボウルで麺の熱だけで乳化させる。失敗しにくい。
この後に出す一皿
イタリアの献立では primo(パスタ)の後に secondo(主菜)が来ます
Baccalà alla vicentina
ノルウェー産の乾燥タラ(ストッコフィッソ)を数日かけて戻し、玉ねぎ・塩漬けイワシ・オリーブオイル・牛乳・パルミジャーノとともに弱火で数時間かけてクリーム状に煮込む料理。「バッカラ」と呼ぶが実際に使うのは塩漬けでなく乾燥のストッコフィッソで、混ぜずに鍋を揺すりながら煮る「pipare」という技法が肝。
合うパスタ:アンチョビと玉ねぎのパスタ / イカスミのスパゲッティ / レモンのパスタ
同じヴェネト州の郷土料理で、アンチョビを使う魚介の一皿という点で献立の土地と系統が揃う。primoからsecondoへ同じ土地の物語を続けられる。
Cotoletta alla milanese
骨付き仔牛のロースにパン粉をまとわせ、バターで揚げ焼きにする一皿。ミラノでは骨付きの厚いものが伝統形で、衣は香ばしく、骨の際の肉はばら色を保つのが良しとされる。骨なしで極薄に叩いた現代版は「象の耳(oregia d'elefant)」と呼ばれ区別される。
合うパスタ:レモンのパスタ / アンチョビと玉ねぎのパスタ / ポモドーロ
同じ北イタリアの食卓で、アンチョビと玉ねぎだけの質素なプリモから、ミラノの晴れの日の肉料理へ。土地の系統を北で揃えつつ重さを上げていける。
Ossobuco alla milanese
乳飲み仔牛のすねを骨ごと輪切りにし、骨髄の入った穴(オッソ=骨・ブーコ=穴)を見せたまま白ワインとブロードで煮込む一皿。レモン皮・ニンニク・パセリをごく細かく刻んだグレモラータを仕上げに合わせるのがミラノ風の要件で、煮込みの濃さに香りと酸味を差し込む。
合うパスタ:レモンのパスタ / 白トリュフのパスタ / アンチョビと玉ねぎのパスタ
同じ北イタリア(ヴェネト)の家庭料理で、アンチョビと玉ねぎだけの軽いソース。北の食卓で土地を揃えつつ、primo→secondoで重さが上がる順序を保てる。
この皿で使う道具と食材
調理に使う道具と、この皿に合う食材の購入候補です。
アンチョビと玉ねぎのパスタの蘊蓄
記録に残る最古のイタリアのトマトは1548年10月31日、フィレンツェ郊外の農園からピサのコジモ1世へ届いた籠。パスタとトマトソースが同じ皿に載った最初の記録は1790年。マルコ・ポーロの麺は1929年にアメリカの業界誌が作った話で、サンマルツァーノは2011年時点で米国市場の推定95%が非正規品。トマトという素材を、出典の残っている事実だけで縦に貫く。