伝統ローマ・アマトリーチェの流派は玉ねぎもニンニクも入れない。6人のシェフのうち入れているのはリュウジと日髙良実だけで、残る4人は豚の脂とトマトとチーズを軸に白ワインや唐辛子を添えて作る。分かれ目は焼き方と白ワインの量、チーズを入れるタイミングだ。
日本のシェフ
ファビオ
Fabio
プロ技法の家庭翻訳 ファインダイニングで培った技術を家庭向けに翻訳して解説する。カルボナーラは3種類の食べ比べのように、理論を比較する企画で扱う。
ファビオ飯 /イタリア料理人の世界 · 約134万人(2026-09-05時点)
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この人の技法の特徴
- 同一料理を複数パターンで作り分けて食べ比べる比較企画
- 生クリームを使わず卵とチーズで乳化させる本場式
- 高級店の技術をワンパン等の簡易調理に置き換えて提示
- 同じ材料で失敗要因(卵の凝固・乳化の崩れ)を検証する回を持つ
この人のレシピから作る
12皿


ファビオが紹介・使用する道具と食材
まとめて買い物メモに溜められます
紐付けの根拠は各カードの紹介・使用情報と、本人の動画・発信です。「出典未確認」のものは編集部の推定を含みます。本人の推薦・提携ではありません。
ファビオの蘊蓄
パスタのためにアルミパンを買う前に、手持ちの鍋のサイズ・熱源・取り回しを確認。乳化と材質を混同せず、家庭で選ぶポイントと使い分けを整理します。
肉を焼き付けるか色を残すか、赤ワインか白か、牛乳は要るか不要か。8人のシェフの答えはことごとく割れ、煮込み時間だけ見ても国内勢の30〜60分と海外の権威系の3〜5時間では桁が一つ違う。
カチョ・エ・ペペは材料が4つしかないのに、失敗の原因はほぼひとつに絞られる。チーズを入れる瞬間、鍋が熱すぎることだ。8人のシェフの対策は、火を止めない・止める・間接熱を挟むの3流派に分かれる。
トマトソース用に買うならホール、カット、パッサータのどれ?形状と水分、ソースに残したい食感から選び、産地の表示と味の好みを分けて考えます。
全卵か卵黄か、生クリームを使うか、フライパンか湯煎か。シェフごとの配合と工程を比べ、家庭で試す一つのレシピを選ぶためのガイドです。
ペコリーノ・ロマーノDOPは羊乳100%でおろし用は最短8ヶ月、パルミジャーノ・レッジャーノDOPは牛の生乳で最短12ヶ月。産地も熟成も法律で決まっているのに、日本の棚に並ぶ「パルメザンチーズ」にはその縛りがない。乳の種類・熟成の長さ・粒の細かさという3つの軸から、サイト内の全レシピを貫くチーズの使い分けを追う。
ファビオはボウルごと湯煎にかけ、ハンドミキサーで混ぜながら卵液を約65℃までゆっくり上げる。書き起こしのコツ欄には「熱湯を入れても卵は固まりません」とある(動画本編は未照合)。アーリオオーリオでは唐辛子を黒くなるまで焼き切り、真逆の激しさで香りを立てる。
卵が固まった時に戻せる状態と戻せない状態を区別。火を止めても失敗する余熱、全卵と卵黄の違い、生クリームなしで和える時の段取りを解説します。
アーリオオーリオの油浮き、水っぽいソース、チーズのダマを分けて対処。茹で汁を足す時と煮詰める時の違い、卵入りソースで避けたい加熱を整理します。
にんにくの香りは、にんにくの中には入っていません。切って壊して初めて生まれ、数分で山を越え、湯の中では1%以下まで消えます。切り方・待ち時間・火入れ・産地呼称・保存の危険まで、蘊蓄をひととおり。
カルボナーラの肉をベーコンで代用できる?部位・燻製・脂・塩気の違いから、買いやすい材料で作る時に調整したい点を整理します。
ファビオのカルボナーラは卵黄が固まり始める約65℃を狙うのに、書き起こしの手順に温度計は出てこない。濃度がついた合図はハンドミキサーの重さで、湯煎と機械撹拌で卵の凝固手前を保つ道具立てになっている。
工程ごとにシェフを選んで組む「レシピビルダー」は、キメラ度が100でも失敗の予告ではなく、参考にできる動画が無いだけだ。何を選ぶと何が変わるか、注意の読み方、共有と保存まで。
リュウジの「至高のペペロンチーノ」は、本人が「本場の作り方を完全に無視して」「邪道にして至高」と明言する設計だ。乳化と湯量計算という再現性の壁を、ワンパン調理とうま味調味料に置き換えた過程を2020年と2023年の2作で追う。
ファビオは麺そのものをフライパンで炒め合わせ、リュウジも麺を焼いて香ばしさを出すが、落合務は火を止めてから和えるだけで麺自体は炒めない。5流派を麺の太さ・ケチャップの扱い・炒め方で比べると、分岐点は「煮詰めて濃くするか、伸ばして軽くするか」に集約される。
リュウジの至高のアーリオオーリオは、材料表のオリーブオイルを1本目と「仕上げの際に追加で」の2本に分けて、同じ大さじ1ずつを2回書いている。加熱するかしないかで役割が変わるからだと考えられる。仕上げ用の選び方を整理する。
IOCは遊離酸度0.8%以下と官能パネルでエキストラバージンを定義する。一方、日本のJAS 0523:2024にあるのは「オリーブ油」と「精製オリーブ油」の2区分だけだ。発煙点をめぐる誤解、喉を刺すオレオカンタール、品種が決める辛味の幅、そして乳化。本稿で比較する既存30皿のうち22皿に入っている油を、規格・科学・レシピの三方向から追う。
小倉知巳はパスタマシンと粉の種類をnoteで挙げていますが、配合比は明かしていません。書き起こしから再現できるのはファビオの00粉100g・卵黄2個・卵白少々・塩2g・オリーブオイル10ccの生地です。
ペコリーノは羊乳で塩気が強く、パルミジャーノは牛乳で塩気が穏やかだ。Vincenzo's Plateは2026年版で茹で湯を無塩にしてペコリーノの塩気に任せる一方、Pasta Grammarは逆に「たっぷり塩を」と言う。チーズを先に決めてから塩加減を合わせるのが順序だ。
J. Kenji López-Altはカチョ・エ・ペペを大鍋なしで作ります。12インチのフライパンに麺がちょうど浸る水を張って茹で、湯切りせずトングでソースの鍋へ移す。湯量を絞る流派に、専用のパスタ鍋はいりません。
ペコリーノ・ロマーノDOPは香りの揮発を避けるため塊で買うのが基本、というのが編集部の見立てだ。アマトリチャーナで確認できた中で最も多い麺100gあたり20gという使用量や、保存とDOP表示の見分け方までまとめた。
リュウジのアーリオオーリオは茹で汁を作らず、乾麺を水350ccとコンソメで直接煮る。本人いわく「邪道にして至高」。一方、小倉知巳は茹で上がり残り10秒で茹で汁を投入するなど、6シェフの乳化タイミングとニンニクの火入れを比べる。
落合務は「もとは同じトマトだもんな」とトマト缶ではなく無塩トマトジュースを煮詰める。ソースにパスタを入れたら二度と火をつけない。リュウジは玉ねぎと砂糖・コンソメで家庭の舌に寄せ、Pasta Grammarは25〜30分煮詰めて濃度を出す。6流派のトマトソースを4点で比べた。
カチョエペペのおろしチーズは麺100gあたり17gから50gまで、流派で3倍近く違う(ファビオ版はこれとは別にクリームチーズ50gを加えるため総量では最多)。カルボナーラ・アマトリチャーナと材料は別物でも、チーズの量・豚の脂・乳化の起点という同じ3軸で分岐しているだけだ。
麺を目分量で計ると1人前あたり数g〜十数gぶれる(編集部の目安)。卵液は約65℃(ファビオの指定値)を超えて上げすぎると分離してスクランブルエッグに近づく。この2つの数値を家庭で再現するための、スケールと温度計の選び方。
記録に残る最古のイタリアのトマトは1548年10月31日、フィレンツェ郊外の農園からピサのコジモ1世へ届いた籠。パスタとトマトソースが同じ皿に載った最初の記録は1790年。マルコ・ポーロの麺は1929年にアメリカの業界誌が作った話で、サンマルツァーノは2011年時点で米国市場の推定95%が非正規品。トマトという素材を、出典の残っている事実だけで縦に貫く。
麺を鍋からフライパンへ移す道具は2択。茹で汁をどれだけ連れてくるかで仕上がりが変わる、というのは編集部の見立てで、出典で検証された関係ではない。リュウジのように茹で汁を大さじ2と別に計量する流派では、道具の違いは小さいと考えられる。