グアンチャーレが手に入らなければ、パンチェッタやベーコンを使うレシピから選べます。 ただし、部位、脂の量、燻製の有無、塩気が変わるため、同じ味の置き換えではありません。
まず買った商品の表示と、選んだレシピの指定を確認します。脂が多く出たからと全て入れるのではなく、卵液と麺を和える量を見て判断し、仕上げの塩は肉とチーズを合わせてから決めます。カルボナーラの比較で肉と卵の配合を一緒に選んでください。
- 頬肉の熟成グアンチャーレは脂が多く、燻製せず乾燥させる
- 豚バラの塩漬けパンチェッタは層状で、一般には燻製しない
- 豚バラの燻製ベーコンは脂と一緒に燻製の煙の香りまでソースへ移す
三種は部位と燻製が違い、出る脂の量と香りも置き換わらない。
脂身の比率も、燻製の有無も、3種で違う
グアンチャーレは豚ほほ肉(頬から顎にかけての部位)を塩漬けし、燻製せずに乾燥・熟成させたものです。脂身の比率が高く、加熱するとカリカリの赤身と大量の脂に分かれます。パンチェッタは豚バラ肉の塩漬けで、一般には燻製しない点がグアンチャーレと共通します(燻製タイプの製品もあるため、購入時に表示を確認してください)。赤身と脂身の層の見え方は製品で異なります。ベーコンは豚バラ肉を塩漬けしたあと燻製にかけたもので、日本のスーパーで最も手に入りやすい反面、燻製香がソースに混じります。
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Serious Eats(Daniel Gritzer)は3者を「本場度スケール」として並べ、燻製ベーコンからパンチェッタ、グアンチャーレの順に本場のカルボナーラに近づくと説明しています(出典)。Pasta Grammarも同様に、パンチェッタやベーコンでの代用は可能だが「イタリアでは本物とは見なされない」と注記した上でレシピを公開しています。
- 少量で支えるGritzerは麺100gあたり約19gを使う
- 中間の配合Pasta Grammarは料理で約37gと63gを使い分ける
- 豚を強く出すファビオやVincenzoは約60g台を使う
素材が同じでも、麺量あたりの配合と切り方で豚脂の存在感が大きく変わる。
同じグアンチャーレでも、使う量は麺100gあたり19gから67gまで開く
動画をもとにした記事によれば、ファビオは「カルボナーラキング」と呼ばれるルチアーノシェフのレシピを再現する形で、1人前・乾麺70gにグアンチャーレ45g(麺100gあたり約64g)を「しっかり味わえるように大きい角切り」にし、カリカリになるまでじっくり加熱して脂を引き出す方式を取っています。アマトリチャーナでは、ラツィオ州ローマのクラシックには玉ねぎもオリーブオイルも使わないと概要欄に明記しています。また2022年のX投稿では、グアンチャーレかパンチェッタの焼けた脂を捨てずにトマトソースと合わせることを「コッテコテの現地パスタを作る秘訣」だと説明していますが、これは本記事のアマトリチャーナ動画とは別の旧動画について述べたものです。
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Vincenzo’s Plateはアマトリチャーナで2人分・乾麺250gにグアンチャーレ150g(麺100gあたり60g)を使い、代用について「Pancetta, Salami – not bacon!」(パンチェッタやサラミは可、ベーコンは不可)とはっきり書いています。低〜中温でゆっくり加熱し、脂身を切り落としすぎないよう強調している点も特徴です。
Pasta Grammarはカルボナーラで乾麺340gに対しグアンチャーレ125g(麺100gあたり約37g)の硬い外皮を除いて約1.3cm角に切り、中火4〜6分で深く色づいてカリカリになるまでソテーします。アマトリチャーナでは乾麺160gに対し外皮を除いた100g(麺100gあたり約63g)を大きめの塊に切り、中火5〜6分と、料理によって切り方を変えています。
Serious Eats(Daniel Gritzer)のカルボナーラは4人分・乾麺450gにグアンチャーレ85g(麺100gあたり約19g)で、ここで比較した中では最も少ない配分です。逆に最も多いのはVincenzo’s Plateのカルボナーラで、3人分・乾麺300gにグアンチャーレ200g(麺100gあたり約67g)を薄切りにし、中弱火できつね色になるまで焼いて取り出します。
パンチェッタを主役にする例としては、南青山『Ristorante ACQUA PAZZA』オーナーシェフの日髙良実が、アマトリチャーナで2人分・乾麺160gに対し、オリーブオイルにみじん切りニンニク1片を入れ、パンチェッタ70〜80g(麺100gあたり約44〜50g)は冷たい状態から加えて、ニンニクは鍋の端に寄せて焦がさないようにしながら、カリカリになるまでじっくり脂を出す手順を取っています(日本語版の記事も「パンチェッタを冷たい状態から加えて、中の脂分を引き出すようにカリカリになるまで炒める」と書いており、英語版の “cook from cold” はその訳です。冷たいのはパンチェッタのほうで、ニンニクは鍋の端で焦がさないように扱われます。フライパンの温度について出典に明記はありません)。
再生するとYouTubeの埋め込みプレーヤーを読み込みます。YouTubeで開く
- 脂を主役にグアンチャーレの出た脂を捨てず、乳化へ使う
- 非燻製で軽くパンチェッタで脂を抑え、塩漬け肉感を残す
- 入手性を優先ベーコンは燻製香をアクセントとして受け入れる
本場度だけでなく、必要な脂、欲しい香り、買いやすさで選ぶ。
選び方の軸:脂の量、風味、入手性
- 脂の量を出したい・本場の味に近づけたい → グアンチャーレ。切り方と火加減はシェフによって分かれます(角切り・薄切り・塊、中火・低〜中温)。共通しているのは、出た脂を捨てずにソースへ使う点です
- 脂を抑えつつ塩漬け肉の風味は欲しい → パンチェッタ。日髙良実はパンチェッタをカリカリになるまでじっくり加熱して脂を出す手順を取っています(火加減は出典に記載がありません)
- 入手性を優先する・燻製香をアクセントにしたい → ベーコン。ただしVincenzo’s Plateのようにベーコンでの代用を明確に否定するシェフもいるため、本場の味を再現したい場合は避けたほうが無難です
塩気の強さは製品によって異なるため、原材料や食塩相当量の表示も確認してください。味見をしてから茹で湯の塩を%で調整すると、豚肉側の塩気とのバランスを取りやすくなります。
- 燻製ベーコン手に入りやすいが、煙の香りが最も加わる
- パンチェッタ非燻製の豚バラで、脂の方向を近づける
- グアンチャーレ頬肉の豊かな脂を、ソースの土台として使う
本場度の順序は、燻製香を減らし、頬肉の脂へ近づく流れとして読める。
まとめ:本場度は燻製ベーコン→パンチェッタ→グアンチャーレの順
グアンチャーレ・パンチェッタ・ベーコンは同じ「豚の塩漬け肉」でも、部位と燻製の有無で脂の出方がはっきり分かれます。本場の技法をそのまま再現したい工程ではグアンチャーレをじっくり炒めて脂を引き出し(切り方や火加減はシェフによって分かれます)、パンチェッタを主役にする例としては日髙良実がじっくり加熱して脂を出す手順を取っています(火加減は出典に記載がありません)。実際の分量や火加減の違いは、カルボナーラの比較ページとアマトリチャーナの比較ページ、アマトリチャーナのシェフ比較記事で確認できます。道具の詳細はグアンチャーレとパンチェッタのページにまとめています。